KnowledgeManagement, KM_Framework

Abstract#

ナレッジが生まれてから、役割を終えて、削除されるまでにどのような段階があるかの一般論をここに書きます

Steps#

Fig. 1 Knowledge Life cycle

これは、参考文献[1]のp32に載っていた"Tha Bukowits and Williams KM cycle"を参考に自分で考えたものです([Dalkir 2005], 32)。今後理解のPROGRESSにより、少しづつ変わっていく、もしくは、成長していくかもしれません。この手の絵は、とらえ方によって、いろんな書き方があり、参考文献[1]にも、他にたくさん載っています。
  • (1) Create/Capture
文書などの形式知(explicit knowledge)は、わかりやすいですね。どんな形式知が組織に存在し、必要とされているかを分析し、決めた上で、それを集めましょう。問題は、暗黙知(tacit knowledge)のほうです。

define tacit knowledge具体的には、組織で必要とされている知識は何かを考えます。そのためには、その組織の存在意義や強みなどが分かっている必要があります。

その後、現在組織にいる人材が持っている知識と必要とされる知識のギャップを見て、今後の計画(育てる、雇う)を立てます。その際、誰がどんな知識を持っているかを、職員の間で共有できるようにしましょう。

Fig.2 The SECI Cycle of knowledge generation, developed by Ikujiro Nonaka [2]

知識を生み出していくプロセスとしてはこれでしょう!

野中さんのプロセスの中の表出化(Externalization)の一つの方法として、Structured Interviewing というインタビューの手法があります ([Dalkir 2005], 84*86)
  • (2) Assess
その情報がナレッジとして使えるかを評価します。判断基準は、その組織の職員にとって、Actionableな情報であるか、です。さて誰がやるのやら。再雇用の人!?

参考情報ですが、ここにDelongさんという方が書いた知識を喪失したときのコストについて論じている論文があります。まあ、リスクマネージメントですね。かの有名なDavenportがいるBabsonの人みたいです。こちら
  • (3) Codify/Store/Disseminate
形式知は、どこかのデータベースに登録しておくとして、暗黙知をどう扱うか。暗黙知は、人の頭にあるもの。一つのやり方として、まず、(1)退職・異動のリスクの高い人、つまり、同じ仕事を10年以上続けている、退職まで5年以内の人、2年くらいの周期でどんどん移動する人を割り出します。(2)その人の後継者を割り当て、知識を継承します。そのやり方が気になるところですが、以心伝心ですかね。あとでちゃんと書きます。(3)継承されたことを確かめます。これもどうやるのか。一つの方法としては、体得したものをさらに別の人に向かって説明させると、わかっているかが確認できるらしい。そんな時間があるのか。実際は、知識を伝えてほしい、あるいは、体得してほしいという優秀な人材には仕事が集まりますからね。
  • (4) Leverage/Apply
Knowledgeは、使いましょう。活用しましょう。使わないと意味がありません。せっかくナレッジになりえる情報が、使わないと、ただの情報です。その情報をみて、行動しましょう、判断しましょう。

2008年9月23日に聞いた話ですが、ナレッジを使うこと、また共有することを推進する必要がありますが、そこにインセンティブとして、休暇を与えようとした組織があったそうです。結果は失敗だったそうです。ある職員は、休暇を得るために、そんなに必要ではない、情報を利用したり、共用したりしたそうです。これでは情報共有のための効果は上がりません。そんな時は、なぜ情報共有をしたいのか、なぜナレッジの利用を促進したいのかに立ち戻りましょう。何かを実現するためのKMだったはずです。
  • (5) rebuild/Sustain
情報の改定は。。。

Reference#

  1. [#1]Dalkir, Kimiz. Knowledge Management in Theory and Practice. Amsterdam ; Boston: Elsevier/Butterworth Heinemann, 2005
  2. [#2]Nonaka, Ikujir? and Hirotaka Takeuchi. The Knowledge*Creating Company : How Japanese Companies Create the Dynamics of Innovation. New York: Oxford University Press, 1995.