GNSSの応用

Abstract#

ITSとは、高度交通システム、Intelligent Transport Systemsのことであり、云々。ここでは、ITSについてちょっと調べたことを記録します。

What's new#

  • 2018年4月22日、情報が多くなってきたので整理。そして道路課金Road User Chargingについて追記。
  • 2010年11月3日、ITS世界大会2010について追記

Topic#

  • ITSとは
かなり広い話で、衛星測位に限った話ではありません。ETCやVICSもITSの一種。カーナビもシステムの中に組み込まれて使われるイメージ。さて、現在カーナビに積んであるGPS受信機の精度は、10mという数字をよく聞きます。その精度を1mくらいまで高めると言うDGPSは、SAが廃止されてからその意義を失い、カーナビ用サービスがどんどん廃止されたようです[6]。ニーズがないのでしょうか?DGPSの場合は、その効果の割には、サービス提供側のコストが大きいというのが、廃止の原因かと思います。
  • ITSからGNSSへのニーズは?
今後の夢の世界。技術的には、搬送波位相を使えば、現在数cmの誤差の測位ができるようです。現時点で制約はかなり多く、高額な受信機、補正情報の受け取り方、信頼性、可用性。そこは、技術で解決していくとして、もし、そんな高精度な測位ができたら、どんな未来が待っているでしょうか?自動運転、衝突防止、。。。
  • 日・米・欧のITS施策
環境改善、渋滞解消、事故削減の3つが日米欧の共通政策目標([道経研 2008], 13)。3つとも絡み合っていますね。米欧は環境、渋滞緩和のため、ロードプライシングを。どうも日本はETCとVICS、スマートウェイ、ASVあたりが目玉らしい。米欧は緊急通報(E911, eCall)もやっている。日本も2007年からやっているはず。欧州CVIS(Cooperative Vehicle Infrastructure Systems)([道経研 2008], 15)ネットワーク、アプリケーションのオープンフレームワーク、測位と地図、モニター。ガリレオ入ってそうで名前は出てこないな。米VII?まあ、ともかく日米欧が競い合っているわけですな。
  • 日本の標準化活動
日本からISO/TC204に地図更新データ、プローブデータ、アプリケーション更新など標準化を提案しているらしい。([道経研 2008], 76)。ぜひともがんばってほしい。
「左から合流者注意!」って言ってくれるらしい。p81の図4おもしろいね。
数値を示しつつ、説得力を持たせている。カーブは先が見えないので危険。ITSが有効。
  • 渋滞対策
VICSだと([道経研 2008], 153)。スマートIC(インターチェンジ)([道経研 2008], 171)もいいねー。これほしい。
  • これからのITS施策のあり方
通信が重要だ。([道経研 2008], 223)。通信には、車車間通信と路車間通信がある
  • ITSの応用例
プローブカー(Probe car)ITSでよく出てくるトピックです。
大きく安全系と、環境効率快適利便系アプリに分けている([日本自動車研究所 2009], 66-69)。この表いいなー。
道路課金(Road User Charging)もホットな気がします。
  • 安全系
進行経路前方、交差点、合流、緊急時
  • 環境効率快適利便系
運転支援(主に情報提供なきがする)、予約決済(ETCカードってクレジット)、管理、地図、音楽、インターネット
  • ITSの課題
うーん、信頼性らしいよ。認証・セキュリティというのもあるね。([日本自動車研究所 2009], 81)そんな時にISO26262[9]という規格が気になります。宇宙では、信号認証くらいか。
ITS世界大会2010@釜山に行ってきました。1日でしたが。その感想を少し。
  • 世界の動きと日本の動きは?
欧米と並び、かなり主導的な位置にいるように見える。でも中国・韓国などにぼおっとしてるとあっという間に抜かれそう。

Interests#

  • 輸送とITSの関係は?
  • 先進国と発展途上国のニーズの違いは?

Reference#

  1. [#1]道路経済研究所、2008、平成19年度今後のITSの施策のあり方に関する研究(道経研シリーズ A*145)
  2. [#2]日本自動車研究所、2009、ITS車載システムの標準化に関する調査研究報告書(ITS規格化S08*2)
  3. [#6]Panasonic Corp. FM多重D*GPSサービス終了のお知らせ. http://panasonic.jp/car/navi/info/d_gps_end.html
  4. [#9]JARI, 機能安全(ISO 26262), http://www.jari.or.jp/tabid/112/Default.aspx