Abstract#
Coordinatesのホームページにブラッドフォードパーキンソンさんのインタビューを見つけたのでせっかくなので記録します。Topic#
- GPSは今日の生活になくてはならないものとなった。どう思う? うれしい。 Air Force’s 621B programというアメリカ空軍のプログラムからStudyが始まったらしい。システム構成と信号設計がとてもキーだったみたい
- 開発時の失敗談とかある? 原子時計を宇宙に送り込むのがチャレンジんぐでなかなかうまくいかなかったとか。なかなか重要性を理解くれるリーダーが少なかったみたいだけど。ちなみにもともとGPSは軍と民両方で使うために開発された。もともと軍事のみと言うわけではない。
- 抵抗がある中モチベーションをどう保ったか 部下がよかった、企業が協力してくれた
- GPSがこんなに応用範囲が広いものって予想していた? 3つ驚いたことがあった。飛行機のナビは予想していたけど、飛行機の着地は予想していなかった。次は農業ロボット。John Deereがリードした。3つ目は1メートルくらいまでの精度しか行かないと思っていたけどミリまでいったこと。
- 今後はどうなっていくと思う? GLONASSやガリレオも加わり、より、正確でAvailabilityの高いシステムになるだろう。
- GPSの不具合は解消された? まず、突然GPSのサービスがとまるという不具合はかなりでっちあげだと思っている。そのリスクはあるが、かなり少ない。今後も評価していく。
- eLoranプログラムはGPSのバックアップとしてどう?計画は中止されそうだが。 私は国交省のeLoranの検討チームのチェアマンだ。GPSほど正確ではなく、世界すべてをカバーできているわけではないが、なかなかいいシステムであり、中止するのは良い決断とはいえないと思う。
- きたるマルチGNSSについての意見は? すばらしい。とくに利用者の利益は計り知れない。もともと私は提唱者だった。ただ、ガリレオに言ってきたこととしては、これは複雑なシステムなので時間がかかることも理解してほしい。
- なんでこんなにたくさんの国が自分でGNSSを持とうとしていると思う? GPS1つのシステムに頼るということのロバスト性の観点が1つ。あと国家の威信もあるだろう。軍事的な意味もあるだろう。とくに中国はそこの面が強いと思われる。まあ、彼らもちゃんと非軍事の人へのサービスもするだろうけど。日本もインドも含めて、これはとても政治的な決断となる。覚えていてほしいのは、その決断は予想よりお金がかかるということだ。
- GPSがアメリカによりOn Offされることはありえる? ないだろう。なぜなら、それはアメリカの市民にも大きな影響を与えてしまうからだ。あとWAASみたいなシステムがあるとSAもキャンセルされちゃって意味ないし。皮肉にもイラクの際、一度Offされたが、兵士が市民用のGPSを使っていたのでOnにせざるを得なかったのだ。
- ネガティブなGPSの応用方法ってある? GPSへの過度な依存はリスクが高いと思うと言うのが1つ。もうひとつは、人のトラッキングのやりすぎか。
- GNSSシステムを自分で構築する国家へのアドバイスは? 粘り強さです。政治的、経済的、技術的な障害がいろいろとあります。粘り強さが重要です。
Reference#
- Dr Bradford W Parkinson, “GPS is a humanitarian weapon system”, His Coordinates, Interviews, JAN 2010, http://mycoordinates.org/his-coordinates-2/