Systems Engineering

Abstract#

システムエンジニアリングを進めていくには12種類の役割をもった人たち(兼務可)が必要みたいです[1]。ここでは、その12種類の役割について、考えたいと思います。ある意味SEで誰が何をするかを議論しているので、SEを理解する際に助けになることと思います。

Topic#

12種類の役割#

  • Requirements Owner 顧客のニーズを仕様書に落とし込む人。顧客そのものではないことに注意。サブシステムの要求もこの人が考える。その際、機能的な分解(Decompose)も必要です。顧客とのInteractionが発生します。
  • System Designer ハイレベルな、つまりシステムレベルのアーキテクチャーやデザインを考える人。大まかにどんなコンポーネントで行くかも考えないといけない。且成果物であるシステムアーキテクチャーは、ROが作った要求を満たしている必要がある。現実は、結構ROと仕事がかぶることも多いらしい。
  • System Analyst SDによって作られたシステムアーキテクチャーがROによって作られた要求を満たしているかを確認する人。つまりSDの仕事を確認する人ですね。リスク分析もこの人がやるらしい。
  • Validation/Verification Engr. システムのテストを担当する人。具体的なテスト方法を考えます。そして、システムがすべての要求を満たしているか考えます。
  • Logistics/Operations Engineer 運用とオンコールのカスタマーサポートを担当する技術者のことみたいです。顧客とのInteractionが発生します。
  • Glue Among Subsystems インテグレータってやつみたいです。システムインタフェースにいつも気を配ってる人。SDがこの仕事やってもいいんじゃないかなとも思いますが、大規模システムであれば、分けてもいいんじゃないかと思います。 リスクの識別はこの人らしいです。。。なぜ。。。審査会の重要人物の一人です。
  • Customer Interface 営業さんのことみたい。他の組織の文化も理解しないといけないとか。Productを顧客に届ける役。審査会の際も、適切なキーパーソンを連れてこないといけません。
  • Technical Manager 技術を担当するマネージャーなんだけど、割とコスト、スケジュール、人も管理するみたいなので、かなりプロジェクトマネージャーに近い印象を持ちます。[1]にもProduct Managerともいうと書いてあります。Productを作る側の組織のプロジェクトマネージャーだと理解します。リスク管理はこの人の役割らしいです。審査会を主催するのはこの人らしいです。やっぱりプロマネじゃん。
  • Information Manager 情報を管理する人。データも含むそうです。
  • Process Engineer 最近必要とされてきた役割で、Business Process Re-engineeringを推進する人みたい。
  • Coordinator 総合プロジェクトマネージャーみたいな感じ。[1]]にHead of integrated product teamsとも書いてある。Glueな人と何が違うんだろう。Glueは、担当者として、インターフェースを気にする人なんだろうな^
  • Classified Ads SE Other:上記の11以外の専門性を持った人って感じがする。

このRolesをどうする?#

ここでは、[1]で議論されている"Combination", "Allocation", "Interaction"について、記録したいと思います。
  • 組み合わせる? システムエンジニアリングのとらえ方として、ライフサイクルとプログラム管理の2つの観点から見るというものがあるそうです。この2つの観点から12個のRolesを見てみると、

ライフサイクル:RO (Requirements Owner), SD (System Designer), VV (Validation and Verification engineer), LO (Logistics and Operations engineer), and SA (System Analyst)という組み合わせとなり、

プログラム管理:TM (Technical Manager), G (Glue), IM (Information Manager), CO (Coordinator), and possibly CI (Customer Interface)という組み合わせになるそうです。

ん?PEとCAがいないなー。

  • 配置する 個人やグループに12のロールをシステムに合わせて柔軟に配置しましょうとしか言ってないね。
  • 相互作用させる リスク管理、設計審査、評価、顧客窓口という4つの観点から、役割間の相互作用について説明しています。その結果は、上記のそれぞれのロールの説明に追記しています。だれが何をやるかって、結構迷いますね。なんでGlueがRisk Identificationをやらないといけないだろう。

質問#

  • Synthesisは、どのロールの人が担当する? SDでしょう。
  • 組織のSE活動を強化しようとする際、この12Rolesをどう使う? Allocateを試みるんだろうな。きっと。

Reference#

  1. [#1]Sheard, Sarah A., "Twelve Systems Engineering Roles." In Proceedings, Sixth Annual International Symposium of the International Council on Systems Engineering. Boston, Massachusetts: July 1996.