Space Development, NASA

Abstract#

2009年7月18日から20日の3日間NASAのAMESでNewSpaceという宇宙ビジネス系のカンファレンスがありました。新しい世界です。その時の記録を書きます。

Topic#

  • MirCorp
Michael Potterさんが作ったムービー(Orphan of Apolo)を見ました。短い版がここから見えます[3]あのミールを使ったビジネスがあったらしい。1999年あたりにアメリカの宇宙ビジネスな企業家たちがNASAをビジネスに使うのをあきらめてロシアに出かけて行ったらしい。厳しい調整の上、商談がまとまったみたい。ん?ミールをリース!?ソユーズロケットでお金持ち(たぶんチトーさん)を送り出そうとしたみたいです。NASAよりロシア(ソ連)の方がビジネスの人から見ると柔軟でいいという雰囲気。

ビジネスの方がLess Politicalに宇宙を進められると。その最初の成功例が、このMirCorpとのことです。
San Francisco(正確にはSan Franciscoの南にあるSan Joseというシリコンバレーの町)にあるNASAのリサーチセンターです。AMESで開催されただけあり、AMESが何をやっているか、宇宙ビジネスとどう関係しているかなどの説明がありました。
このサブオービタルは、現時点の一つの宇宙ビジネスのキーワードです。だいたい100kmくらいまで上昇し、下りてきます。宇宙まで打ち上げるよりも簡単にできます。比較の問題ですが。。。
NewSpace2009の中で宇宙に関係するビジネスのコンテストが開催されていました。いままでIT、マネージメントなどに触れてきましたが、Entreprenuerに直接触れたのは初めてです。とても刺激になりました。その様子を少し。
シャトルが引退してからオライオンが動き出すまで。。。
  • 小型衛星ビジネス
小型衛星をビジネスに結び付けようとするのも盛んです。低いコスト、短い開発期間がうりです。Cubesatが当り前のように扱われていて、1Cubeを1Uとして、縦に三つつなげて3Uと呼んでみたり。
  • 宇宙燃料補給基地
軌道上に燃料補給基地を浮かべておくという夢のある話です。人が太平洋を渡る際、途中の島々を補給基地にしながら進んだという話から、宇宙にも補給基地が必要だという説明をしていました。水を軌道上まで運んで、そこで水素と酸素を作るように聞こえました。しかし、どうせ地球からそのリソースも打ち上げるんだったら、そんなに際立って効率的ではないんじゃないかと思ってしまいますが。。。結構否定的な意見も多かったような。政府はガソリンスタンドを運用しちゃいけないとか、使われないともうからないので、打ち上げてすぐ使える衛星たちとは違うとか、ドッキングにリスクありとか。技術的にはReadyだっていうけど、どうなんでしょう。宇宙空間から何か燃料となるものを取得出来て、それが本当に燃料になるんだったらいいかも。たしかに途中の補給基地はあった方がよいので。
  • 太陽電池
ビジネスの世界から見るとあまり魅力的じゃないのかもしれません。あまり積極的な意見が聞こえてこなかったような気がします。 JAXAの活動[2]が口頭で取り上げられていました。彼らのやることに意味はあるのかと。実験としては意味があり、とくにエネルギー伝送実験としては期待しているという声も。さて、どうなんでしょう。National Space Security Office[4]から来ているといういかにも軍人さんという感じの人が、NSSOでは、前向きにこの件を進めているという話もしていました。軍事に使えそうということでしょうか。
ISSはデブリ対策のため、結構なことをしているらしい。相当のMASSをデブリ対策がしめているとか。10cm未満と10cm以上を分けていて、前者が短期的にみるとやばいらしい。後者はNORADが追っている[5]ので、いざとなれば避けるとか。
  • 小惑星
資源、放射線から身を守るのにも有用
  • 宇宙港
世界各地で、作り始めているらしい。おお!マジですか。
  • Google Lunar X-Prize
X-Prizeは、Virgin GalanticでSpaceShipOneでした。次の目玉は。。。これです。
宇宙における政府やNASAと民間会社の連携に関することを書きます。宇宙開発には、民間のパワーも必要で、協力が必要なんです。
  • ISU
国際宇宙大学サマーセッションも同時期にAmesで開催されていました。そこの学生とも少し交流。

Lessons & Learned#

名刺は50枚以上持って行きましょう。1日目で30枚配りきりました。

気になった人#

  • William Watsonさん
今回のカンファレンスを仕切っていた人。会ってみるととても若い感じ。すごい。。。
  • Rick Tumlinsonさん
SFFのCo*Founder。すごい人らしい[1]
  • ピーターディアマンディスさん
X*Prizeのトップ。International Space Universityの創始者のひとり。ZERO*Gとかにも絡んでいたとか。追っかけるのが大変なくらい、いろんなことを精力的立ち上げる人らしい。
  • チャックさん(Charles J. Lauer)
ロケットプレーン社の創始者のひとり。不動産王らしい。ダンディでした。
  • Gwynne Shotwellさん
SpaceX社のPresidentと紹介されてました。
  • 緒川修治さん
PDエアロスペース社の社長。日本からの唯一のビジネスコンペファイナリスト。すごい宇宙への情熱でした。

気になる組織#

  • Space Frontier Foundation
宇宙好きの人たちが集まった基金なんでしょう。何をやっているかというと、
  • X*Prize Foundation
アンサリさんも参加していた気がする。SFFと同業者かな?違いはなんだろう。
  • Space X
ファルコンロケット9を開発中。ファルコンロケット1で商用打ち上げ成功!ドラゴンロケット開発中かなり安いらしい。COTSプログラムでNASAから認定されている会社の一つ。

Reference#

  1. [#1]http://newspace2009.spacefrontier.org/speakers.php?id=90
  2. [#2]JAXA. Space Solar Power Systems HP. http://www.ard.jaxa.jp/res/amrc/ssps/index.html
  3. [#3]MirCorp. homepage. http://www.mircorp.org/
  4. [#4]National Space Security Office. HP. http://www.acq.osd.mil/nsso/
  5. [#5]The North American Aerospace Defense Command (NORAD]. 2008. NORAD and USNORTHCOM roles in satellite shoot*down. http://www.norad.mil/News/2008/022608.html