SEにおける複雑さ

Abstract#

急速に変化する経済を複雑システムと捉え、その扱いについて議論している論文を解読します。正直何を言っているのか、よくわかりません。

Topic#

ガウスとパレートの認知論の説明([Boisot and Mckelvey 2007], 2)#

  • ガウス
正規分布の世界ですね。事象が独立して動かないとこうはならないので、これで扱える範囲は、相当シンプルなものしかだめそうです。ベル型分布ともいうようです。
  • パレート
スケールフリー、つまりスケールに依存しないという考え方(有田 2005!2)。働きアリのうち、実際に働いているのは20パーセントで、それは、どのスケールでも適用できる、などが例。指数法則。事象の相互依存を仮定する。パレート分布(Fat tail分布)<指数分布。ガウスに比べると、カオスに近い、より複雑な動きをするものになるということだろう。

アシュビーの必要多様性の法則の説明([Boisot and Mckelvey 2007], 4)#

"only variety can destroy variety"、つまり、多様性、複雑なものに対応するには、自分自身がそれなりの複雑で、多様な機能を持っていないといけない、と解釈します。

Input(刺激)として、より多様なのが、パレートで、より単純なのがガウスということなのだろう。
  • データを知識にする過程も説明できる!?
データから知識を分析していくアプローチ、パターンをたくさん考えてそれにあうデータを探すアプローチの説明をしているのかな([Boisot and Mckelvey 2007], 8)?前者は、データがそれなりに単純なものじゃないと、回答が出せない気がする。後者は、データしだいで、爆発的にパターン数が増えるので、カオスな感じ。スケールフリーな雰囲気がする。データがインプット(刺激)で知識がOutput(応答)

実装!?#

規模が小さく頻度が多い出来事は、正規分布で扱えるが、ここで扱う想像を超える出来事は、規模が大きく頻度が小さいものである([Boisot and Mckelvey 2007], 9)。
  • タイミングとサイズ
打って出るタイミングが重要。ガウスはパレートになるときがある。待ちも必要。([Boisot and Mckelvey 2007], 10)。
  • 感じる力と対応力を持とう
SensingとResponseを持とうということか、結局言いたいのって?バタフライレバー(蝶々の羽ばたきのようなとても小さな発端が、アメリカで台風を起こす可能性があるという例えのこと[3])を感じ、対応する([Boisot and Mckelvey 2007], 11)。

興味#

  • そんな予想できないような出来事に対し、いったい何ができるというのか。

Reference#

  1. [#1]Boisot, Max and Bill McKelvey, 2007, Extreme Events, Power Laws, and Adaptation: Towards an Econophysics of Organization, Academy of Management Conference, Philadelphia
  2. [#2]有田正規, Scale-freeネットワーク, システム生物学概論Lecture Material, http://www.iu.a.u-tokyo.ac.jp/lectures/system_biology/050216.pdf
  3. [#3]Wikipedia contributors, "バタフライ効果," Wikipedia, , http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%83%90%E3%82%BF%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%A4%E5%8A%B9%E6%9E%9C&oldid=23648799 (accessed 2月 5, 2009).